役に立つかな?夜は南条君と会議
バスに揺られて数時間、香川県高松駅に着き新たに3人が加わり、『イサムノグチ庭園美術館』へ行く。過去大学生時に一度この場所を訪れているのだが、殆ど覚えていなかったことに気づかされる。庭園美術館の周りには石材店が密集していて、良質な石材は勿論、この彫刻家に憧れて仕事場を構えているのもいるのだろう。庭園美術館の背後には石肌がむき出しの山が見える。作家がニューヨークとこの場所を拠点に制作していたことに思いを馳せる。学芸員の説明によると、作家がまずこの場所で行ったことはアトリエの周りを円形状に囲っている石垣を組んだとのこと。石垣の高さは大人の身長よりも若干高かっただろうか、その高さを超えると見えてくる風景は溶岩で出来た屋島が後方で視線を受け止める。始めの土台部分は割合大きな石を使用し、上段にいくに従い細かなものを積んでいるため、大きさによるグラデーションが出来ていて美しい。そのようなこともあってか単純に『緩やかな子宮回帰』の印象を受けた。心が安心出来る環境を作るため屋島や後方の山を借景し、囲いを組んだのではないだろうか、繊細な印象を受けた。隣にある元々は段々畑の場所を作家が公園のように整備している箇所があるのだが、その公園に入る入り口の急な階段がとても印象に残った。
3~4時間寝ていたのだろうか、朝8時頃、東亭さん宅の電話が鳴り起床。昨日のトランクケースの件でカード会社から連絡があったのだ。説明によると今の時点でまだアムステルダム空港にケースがあり、今からバーゼル行きの飛行機で届けるので受け取りは昼頃になるので、
もう一度バーゼル空港に来てほしいというものだった。今日の一日をどうしてくれるんだと思う前に発見できて良かったと安堵感のほうが強かった。少し遅れてエアフランスからも連絡が来て同じようなことを説明される。日本のカード会社は信頼できるなあ。何はともあれバーゼルの1日目、街を散策しながらケースを受け取りに行くことになる。長崎で言うところのチンチン電車
みたいな『トラム』という交通手段がありそれに乗り、近くのホームセンターへ買い物。レジのシステムが日本とは異なっていて、レジ打ちに相当する人は設置されたイスに座り商品のバーコードを読み取っている。働いているものに対し何気ない配慮をしている印象を受ける、ホームセンターに野菜や花の種が販売している箇所発見、父にお土産で贈ると喜びそうだと考え、後日どこかの花屋へ寄ったときに購入しようと思った。
前日から福岡のカプセルホテルで宿泊し朝4時起床、6時台の飛行機でまずは関西国際空港へ。